五十路男物語

第4章

こんにちは新生活

優太と一緒に特急に揺られて1時間と少し。白老駅に着いたら海の匂いと少しだけ潮っぽい風。「白老ついたよ」「ついたねー笑」優太の手をとって、三角屋根が印象的な駅舎をぬけて、白老の地を踏みます。この街で、改めて私たちの新しい暮らしが始まるんだなと、身が引き締まる思いと、新しい4人での暮らしへの希望に溢れた感覚でした。そして、駅から10分程度の道を優太と2人で新居に到着しました。
第4章

さようならとはじまりを

優太との2人での暮らしへの悩みはずっと尽きずにモヤモヤしていましたが、無事に白老行きも決定。私と優太は白老へ。美雪と綾は東京へ。それぞれの新しい暮らしへの準備も順調に進み、あとは綾と優太の卒業式と卒園式を迎えるのみでした。
第4章

あたらしい場所

そこから暫くは理沙の転勤地は決まらず、モヤモヤとした半月間となりました。私はもう春から、優太と理沙と遙の4人で新生活をスタートしたいという気持ちでいっぱいでしたが、結果的に進むも退くも出来ずに、理沙の転勤を待つしか無い状態。何をするにも宙ぶらりんで落ち着かないというか、これが決まらないと何も出来ない。一番大事な部分のピースが欠けた状態で、何をするにも心ここにあらずな感じでした。
第4章

ここで決めちゃいませんか?

そのころ、世間ではコロナウイルスが大きな問題になってきました。コロナの影響で、社内の他部署が大幅に売り上げを落とす中で、わたしの店舗の閉店セールは大盛況が続いていました。ワーカーホリック気味な自覚はありますが、朝から晩まで忙しく仕事をこなしていました。優太との同居生活がどうなるかまだ不透明ですが、理沙との関係も順調で、着実に前に進んでいると楽観していました。
第4章

母親にはなれないよ

理沙の誕生日が近づいてきていました。その頃には理沙との距離もすっかり縮まって、お互いに「大切なひと」という位置づけになっていました。知り合ってから初めての誕生日だし、何か思い出に残るものをあげたいなーと思いLINEを入れます。なち「理沙ちゃんもうすぐ誕生日だったよね。」「あんま高いものは困るけど、大丸かどっかでなんか見に行こうか」
第4章

古民家カフェでご対面

さて、迎えたクラフトイベント当日。バスの窓から流れる緑を眺めながら、優太が突然口を開きます。優太「パパ、はるちゃんってどんな子なの?」なち「んー、勉強できて、すごくしっかりしてる感じかな。髪が長くて、かわいい子だよ」優太「髪長いんだー」「りさちゃんって人は?」
第4章

イベントのお誘い

私の仕事にも大きな節目が来ていました。私は門外漢でしたが、ひょんな事から店長という仕事を拝命してしまい、これまでとは違った意味での大変さに忙殺されていました。それでもなんとか実績は落とさずに、数字を作り続けていました。そんなある日。かねてから噂にはなっていましたが、この地区のランドマーク的な存在として、20年以上営業してきたテナントビルの解体が決定。それに伴って、私が店長を務める店舗も閉店→移転になることが決まりました。
第4章

苫小牧へGO♪

ススキノの夜景を眺めながら、理沙とたくさん話したあの日から、お互いの心の距離はどんどん近づいていきました。前回の理沙との改めての対面の時点で、正式に離婚も成立していましたので、これが大人の男と女ふたりだけの話しなら単純で簡単な話でした。でも、春になったら私は優太と二人に。理沙も娘の遥がいます。まだこれから理沙との関係がどうなっていくにしても、お互いに子供がいる以上、二人の気持ちだけで進むわけにはいきません。
第4章

創作居酒屋の夜景

送信ボタンを押した指が、少しだけ震えていたのを覚えています。「もし嫌じゃなければ」なんて前置きをつけたのは、拒絶される可能性をあらかじめ自分に言い聞かせておきたかったからかもしれません。
第4章

きになるひと

そのころ、私は理沙という女性とのLINE交換がスタートしていました。彼女と最初に出会ったのは、もう何年も昔だったと思います。優太がまだ生まれる前で、まだ小学校低学年だった綾と二人で知人の○○さん主催の子育てイベントに遊びに行った時のことでした。会場の○○さんに挨拶に向かうと・・・