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五十路男物語
第4章 あたらしい暮らし、その先へ
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そのころ、世間ではコロナウイルスが大きな問題になってきました。
コロナの影響で、社内の他部署が大幅に売り上げを落とす中で、わたしの店舗の閉店セールは大盛況が続いていました。
ワーカーホリック気味な自覚はありますが、朝から晩まで忙しく仕事をこなしていました。
優太との同居生活がどうなるかまだ不透明ですが、理沙との関係も順調で、着実に前に進んでいると楽観していました。
仕事に関しては、やることなすこと上手くハマって、文字通り無双モードでした。
ただ、理沙の転勤先が決まらないと次の住む場所が決められないという、モヤモヤした状態がつづいていました。
転勤候補
そんなある日、ずっと決まらなかった理沙の転勤の告知が来ました。
「なち君、千歳の話がきました。」
札幌から快速電車で30分。
東京で片道一時間通勤していたわたしには、楽勝な所要時間でした。
なち
「千歳なら距離的にも全然いいんじゃない?」
理沙
「うん、距離はちょうどいいんだけど、あの職場ハードで有名なの…。」
まぁ、一度街並みと物件を見に行ってみようよ。と、理沙と2人で千歳の不動産屋に行ってみることにしました。
千歳というと飛行機に乗る時くらいしか降りなかった街ですが、割と活気もあります。
20代後半の、いかにも不動産屋さんといった雰囲気の担当さんと車で物件に向かいます。
一軒目
悪くないけど、ちょっと狭い。
二軒目
広さは十分。でも駅から微妙に遠い。
三軒目
「ここ、いいんじゃない?」
家賃は予算内。小学校も近い。理沙の勤務予定先にも通いやすい。
ただ、理沙はこころなしか無口になっています。
なち
「千歳なら札幌からも近いしさ。何かあったら俺もすぐ動けるよ」
「ここで決めちゃいませんか?」
理沙
「……なち君もいるし、なんとかやれるかな」
なち
「よし、じゃあ行っちゃう?」
理沙
「うん。頑張ってみようかな」
不動産屋さんには、「3日以内に連絡します」と伝え、やっと一山超えたなとホッとしたのも束の間。
そして翌日
ピロリン♪
理沙からLINEが届きました。
「なち君ごめんなさい。千歳の話、なくなりました。」
「……マジか。」
ようやく決まりかけた春からの生活は、あっさり白紙に。
振り出しに戻りました。
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いよいよ新天地が決まります
【第4章 第9話へ続く】
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