シングルファーザーのススメ?

第4章

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五十路男物語
第4章 あたらしい暮らし、その先へ
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お話は3章のラストから半年ほど遡ります。

親としてのしごと
改めて、美雪とこれからのことを話し合いました。戸籍上は夫婦ではなくなるけれども、2人の子供の親であることはお互いに忘れないようにしよう。いまこの段階では綾→美雪優太→なちだけれども、子供が改めてそれぞれのどちらかに行きたい。そういう意思を示したときにはそれを最優先しよう。そして、お互いにそのことに感謝しよう。

妻の美雪と結婚してから10数年。

仮面夫婦状態からのバリ島移住に向けての家族4人での奮闘。
(第2章まとめへ)

家族が帰国してからは深く悩み抜いたすえに、美雪との離婚が決まり、離婚届は正式に私の誕生日に提出することになりました。
(第3章まとめへ)

そして、懸念されていた愛する二人の子供たちの今後の行く先も

綾→美雪
優太→なち

と無事にきまりました。

その瞬間から、私の生きる目的は

「優太に寂しい思いはさせない。」
「優太を必ず幸せな大人にする。」

にシフトしていました。

シングルファーザーのススメ?

美雪と綾は翌春の小学校卒業にあわせて東京へ拠点を移すことが判っていました。

資金面で必要な援助はするつもりでしたし、生活そのものについては、美雪なら大丈夫だろうと思っていました。その実力は、長年そばで見てきた私がよく知っていました。

感情的なしこりがゼロといえば嘘になりますが、長らく逡巡を続けた結果、ある程度割り切りは出来ていました。

ですので、問題は春からどうやって優太との生活を成立させるのか。
その1点でした。

私の母親は北海道から遠く離れているため計算に入りません。

奈央ちゃんの知人が運営するフリースクールに入れるのか。
美雪の親戚の近くに引っ越して優太のフォローをお願いするのか。
はたまた仕事を変わって完全に優太中心の生活にするのか。

幸いにして複数の選択肢と半年という時間が残されていました。

父と息子

親になるずっと以前のこと。

息子が出来たらキャッチボールしたり。
一緒にクワガタ取りしたり。
二人で魚釣りに行ったり。

息子とそんなことを楽しみたい。
それは一つの夢でした。

長女の綾が生まれてずっと女の子の親でしたし、それ自体に全く不満はありませんでしたが、男の子がほしいなという気持ちはずっと持ち続けていました。

でも美雪との関係は悪化の一途で、仮面夫婦状態に深く悩んでいたときにひょっこりと私たちの元へやってきた優太。

2歳から美雪とともにバリに渡り、2年間7000キロを経て別々に暮らしてきましたので、その夢はほとんど実行されることはありませんでした。

バリ島の拠点を引き払って帰国してからというもの、足りなかったコミュニケーションを取り戻すかのように優太とは仲良くなっていきました。

そんな状況での、美雪との離婚と、優太との生活が決まったわけです。

勿論、不安がなかったわけではありません。

でも半年もある。
選択肢もいくつかある。

大変かも知れないけれども、なんとかやれる。
優太とならきっと大丈夫だろう。

当時の私は、割と本気でそう思っていました。

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