親としてのしごと

第3章

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五十路男物語
第3章 夢の終わりと再構築
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改めて、美雪と今後のことを話し合いました。

戸籍上は夫婦ではなくなるけれども、2人の子供の親であることはお互いに忘れないようにしよう。

いまこの段階では

綾→美雪
優太→なち

だけれども、子供が改めてそれぞれのどちらかに行きたい。
そういう意思を示したときにはそれを最優先しよう。
そして、お互いにそのことに感謝しよう。

そんな話をしたことを覚えています。

親としてのしごと

こどもたちと改めてこれからのことも話し合いました。

正式にパパとママは離婚するけれども、綾ちゃんと優太君のパパとママであることには変わらないからね。ということを伝えてから、改めて二人のこどもの意見を聞きました。

そして、小学校6年生だった綾の

「○○ちゃん(同じクラスの親友)と小学校卒業したい」

というたっての希望で、翌年の春までは家族4人で同居を続けることに。

綾は
「んー、パパが嫌いとかじゃないけど、ママのがいいかな。」

優太は
「パパと一緒の方が楽しそうだからパパで。」

優太はそう言ってくれました。

嬉しい。

でも、ここから先は「パパが好き」と言ってもらって喜んでいるだけでは済みません。

朝起こして、ご飯を食べさせて、保育園へ送り、仕事をして、迎えに行って、夕飯を作って、一緒に暮らしていく。

優太が私を選んでくれたのなら、今度は私がその選択に責任を持つ番でした。
まず、私は優太と父子家庭になるにあたって、これからどうしていくのかを考え始めました。

奈央ちゃんの知人がスタートしたフリースクールに入れるか。
はたまた優太に合わせて自由が利くように職場を変わるのか。

幸いにしてまだ半年ほどの猶予がありました。

公正証書を作った日

そこまで用意する必要があるかなー。とは思いましたが、しっかりと書類に残しておいた方がいいんじゃない?という美雪の意見で公証役場へ赴いて、二人の子供の親権や養育費などについて、公正証書を作りました。

この手の書類を作ったのはマンションを買ったとき以来でしたが、淡々と進んでいく事務的な手続きの中で、十数年間続いてきた家族の形が、本当に終わろうとしていることを改めて実感しました。

美雪との夫婦関係については、この頃にはもう自分の中で線を引けていました。

それでも、家族4人で暮らしてきた時間までなくなるわけではありませんが、そこには、やはり寂しさがありました。

残るのは、正式に離婚届を出す日を決めることだけでした。

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